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May 27, 2004

創造と創造者の権利

winnyの衝撃(1)罪に問われた利用者 何でも「ただ」夢の世界

 久々にWinnyネタでも書いてみようかな…。

 以前、Winnyを使用して、著作権法違反で逮捕された少年に関する記事が、上のリンクから読める。

 (一般的に)Winnyの何が問題視されているかって言えば、この著作権、もっと広く言えば知的財産権に絡むところだ。
 じゃあ、その知的財産権って、どうして必要なの?って言えば、何かの創作者が、その創作に使うためのコスト、エネルギーを引き出すためだと考えられる。
(法律じゃないですよ。あくまでも「知財権」そのものについて語っています。念のため)
 何かを生み出すためには、当然、何らかのコストがかかる。
 それは、精神的なものもあれば、時間や金銭の場合もある。

 そういうものに対する何らかの報酬が無ければ、文化の発展は滞ってしまう。
 何らかの工夫、発明をしても、それが社会に広まることが無ければ、個人やある特定の集団の中だけでの効率UPなどに使われるだけになってしまう。
 ただ、文化の発展という目的を考えるのであれば、逆に法律でガチガチに縛ってしまうのが悪影響を及ぼしてしまう。
 やはり、創造者、創作者と、その利用者の間での利益のバランスが大切なのだ。

 そういったことを考えると、今の著作権法、特許法などで、権利保有の期間が定められていること自体は合理的だと思うが、ドッグイヤー、ラットイヤーと呼ばれる現代では、その期間の見直しが成されて然るべきであろうとは思える。

 要するに必要なのは、著作権、特許権といった権利の破壊ではなく、その権利を主張できる期間の見直しが第一なのでは無いだろうか?

 また、以前もここで書いたことがあるが、著作権よりも著作隣接権の方が、どちらかといえばWinnyを問題視しているのかもしれない。
 言ってみれば、レコード会社や、出版社は、著作者の創作物をメディアとして、世間に広めることによって対価を得ていたわけで、そういった著作物と流通の結合によって、大きな利益を得ていたわけだ。それがインターネットの普及によって、その基盤が揺らぎ始めているところに大きな危機感を抱いているのだろうし、当然、既得権を守ろうとやっきになっている。
 しかし、実際には、今までの社会のように

 著作者 →  (マスコミなど) → ユーザー

という流れに乗らなくても、

 著作者 → ユーザー

という風に、直に情報を流すことができる。

 著作者にとっては、商業ベースに乗らない作品を世間に流通させたりできるという意味においては、メリットは非常に大きいはずである。
 ユーザー側も、流通の中抜きをすることで、適切な価格で著作物を手に入れることができる。

 著作者にある程度の利益が与えられるというのは当然なので、それをどのように提供していくかは、今後も更に考える必要がある。

 武者小路実篤の「新しき村に就いての対話」という文章を読んだことがあるだろうか?
 この中には、非常に示唆に富んだことが書かれているので、興味のある人はぜひ一度呼んでみて欲しい。(人生論・愛について新潮文庫

 レコード会社、出版社など、現在、著作物の流通で利益を得ている会社は、今後のビジネスに関して、方向転換は余儀なくされるだろう。
 例えば、著作物のポータルサイトとしての位置づけだったり、アーティストの創作活動の支援だったり、色々な方向性が考えられる。

 P2P技術にしても、有効な利用方法を真剣に考えるべきだ。
 例えば、Linuxの新しいディストリビューションであるFedora Coreも、先日、公開されたバージョンは、先行でP2P技術を使って配布された。サーバの過負荷を避けるためだ。
 また、これも先日、Webで見つけたのだがRSSリーダがインターネット渋滞の元凶になるかもしれないという記事があった。
 これも、P2P技術による負荷分散で、ある程度、回避できるはずだ。

 我々は、技術に振り回されるのではなく、技術をうまく利用することを学んでいかなければならない。

 そう思いませんか?

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